ヒップスラストの特徴

ヒップスラストはお尻や太ももの筋肉を使ってバーベルを押し上げるトレーニングです。
お尻を引き締める効果があるため、女性人気が高く、初心者にもおすすめです。
バーベルの代わりになるウェイトがあれば、自宅でもヒップスラストを行うことが可能です。

ヒップスラストの効果

ヒップスラストでは以下の筋肉を鍛えることができます。

  • 大殿筋
  • ハムストリングス
  • 大腿四頭筋

これらはどれも大きい筋肉ばかりなので、鍛えることで新陳代謝が上がり、太りにくい身体を作ることができます。

大殿筋

ヒップスラストで最もトレーニング効果を与えることができるのが大殿筋、つまりお尻です。
大殿筋が鍛えられることで、お尻がキュッと引き締まり、張りのあるきれいなヒップラインが形成されます。
股関節の動きにも影響する筋肉なので、歩く・走るといった日常的な動作が改善されるほか、スポーツ全般のパフォーマンスが向上します。

ハムストリングス

ハムストリングスは太ももの裏側にあたる筋肉で、以下の三つの筋肉から形成されています。

  • 大腿二頭筋
  • 半腱様筋
  • 半膜様筋

太もものたるみが気になる方は、ハムストリングスを鍛えることで脚が引き締まり、きれいなシルエットになります。

大腿四頭筋

大殿筋やハムストリングスほどではありませんが、ヒップスラストは大腿四頭筋にも効果があります。
大腿四頭筋は人間の身体の中で最も体積が大きい筋肉であるため、鍛えるメリットが非常に大きい部位だと言えます。

ヒップスラストの正しいフォーム

ヒップスラストの正しいフォームを解説します。
以下の項目を意識し、効率的にトレーニングを行いましょう。

  • トレーニングベンチにもたれかかる
  • 両足を開く
  • バーベルを脚の付け根部分に乗せる
  • 腰を持ちあげる
  • 腰を下ろす
  • 約10回を3セット繰り返す

トレーニングベンチにもたれかかる

まずはトレーニングベンチにもたれかかります。
お尻は床に着けておく必要があるため、あまり深くもたれすぎないようにしましょう。

両脚を開く

両脚の幅は、狭すぎると動作が窮屈になり、広すぎるとふんばりがきかなくなります。
腰と同じくらいの幅で開き、膝は90°に曲げ、足先と同じ方向に向けるようにしましょう。

バーベルを脚の付け根部分に乗せる

バーベルを脚の付け根部分に乗せます。
バーベルにウェイトを取り付けることで重量を調節することができますが、安全にトレーニングするために、最初は軽めの状態からスタートしましょう。
トレーニングが苦手な方の場合は、バーベルだけでも十分な効果があります。

腰を持ち上げる

バーベルを持ちあげる際は、以下のポイントを意識するようにしましょう。

  • 足裏で床を捉え、ふんばる
  • お尻を引き締め、すくい上げるイメージを持つ
  • 胴体が地面と平行になる高さまでゆっくりと上げる

ヒップスラストは大きな筋肉をいくつも使いますが、中でもお尻を中心とした下半身に大きな負荷がかかります。
勢いに任せてバーベルを持ち上げると危険も伴うため、力を入れながらゆっくりと上げることを意識しましょう。

腰を下ろす

ヒップスラストでは腰を下ろす際もゆっくりとした動作を意識することが大切です。
息を吐きながら、少しずつ下ろしていきますが、ポイントはお尻を床に着けることなく、連続してバーベルを持ち上げるということです。
1セットを終えるまで休むことなく負荷をかけ続けることで、トレーニング効果はグッと高まります。

約10回を3セット繰り返す

以上の流れを約10回×3セット繰り返します。
ウェイトもそれに合わせて調節することが望ましいですが、途中で変更しても問題ありません。

初心者の方は怪我防止のために軽めのウェイトからスタートしましょう。
また、3セット繰り返すことが厳しいと感じた場合には、2セット目、あるいは3セット目に少し重量を落として続けましょう。

ヒップスラストの注意点

お尻にしっかりと力を入れる

日常生活の中でヒップスラストのような動きをすることはなかなかないため、慣れていない方はお腹や脚の力だけでバーベルを持ち上げようとしてしまいます。
お尻に力を入れ、バーベルを下から押し上げるイメージを持ちましょう。

背中を反らさない

解説した通り、腰を持ち上げるのは胴体が地面と平行になる高さまでです。
それ以上の高さまで上げると、背中を反れてしまい、腰痛や怪我の原因になることも考えられます。
勢いでバーベルを持ち上げてしまう場合によくあるため、1回1回の動作を丁寧に行い、胴体が地面と平行になった時点で、一度停止することを意識しましょう。

無理にウェイトを増やさない

ヒップスラストは非常に大きい筋肉を使うため、女性でも意外と重量を増やしてトレーニングを行うことができます。
ただ、安全にトレーニングするためにも決して無理しないようにしましょう。
前述した通り、途中でウェイトを変更しても問題ないので、その日のコンディションに合わせて適切なウェイトに調節しましょう。

ヒップスラストの使用頻度

1日で行うヒップスラストの回数は10回×3セットが目安になりますが、使用頻度は週1〜2回が適切です。
トレーニング効果を高めるためには筋肉の回復期間も必要であるため、連日行うことはおすすめできません。
その分、1回1回のトレーニングを丁寧に行い、お尻や太ももに十分な負荷を与えましょう。