近頃、「糖質オフ」や「糖類ゼロ」といったうたい文句の商品をよく見かけるようになりました。
その影響からか、「炭水化物=身体に悪いもの」という印象がついてしまっている人もいるのではないでしょうか?🤔
実際のところ炭水化物は身体にとって必要不可欠な栄養素であり、ただ何事も過剰摂取は身体に毒であるという話に過ぎません。

日本人の食文化はその性質上、無意識に糖質を過剰摂取してしまいがちです。
その結果として意識的に糖質を制限する風潮が広まり、ひいては「糖質は取らない方がよい」という勘違いを生み出してしまっているのです。

ところで、ここまでに出てきた「炭水化物」や「糖質」、「糖類」といった言葉。🖋️
これら3つの言葉は同じ事柄を表しているようで、実は異なる意味を持ち合わせています。
そこで今回はこれらの違いに注目しながら、炭水化物との上手な付き合い方を解説していきます!👓

そもそも「炭水化物」って何?

炭水化物とは糖質や食物繊維の総称です。🧑‍🎓

このうち糖質は1gあたり4kcalを有し、エネルギー源として身体に吸収されます。🔥
一方で食物繊維はエネルギー源にはならず、吸収されない代わりに消化を助けたり腸内環境の改善に貢献します。

このことから、同じ「炭水化物30g」という表記でも、そのうちの何gがカロリーとして身体に吸収されるかは異なる場合があります。
糖質25g+食物繊維5gの場合は100kcalとして吸収されますし、糖質2g+食物繊維28gの場合はカロリーにして8kcalにしかなりません。

「糖質」と「糖類」の違いとは?

糖質単糖類二糖類少糖類オリゴ糖)、多糖類に分類されます。🧐

このうち単糖類と二糖類はと呼ばれ、エネルギー源として素早く身体に吸収することが出来ます。
一方で血糖値を急上昇させてしまう為、脂肪が付きやすくなってしまったり、インスリンの過剰分泌など健康への悪影響が懸念されます。💀
代表的な単糖類としては、ラムネ菓子などに含まれるブドウ糖、果物や蜂蜜に含まれる果糖、乳製品に含まれるガラクトースがあげられます。
また二糖類は、ブドウ糖と果糖が結合して出来たショ糖砂糖)、みずあめなどに含まれる麦芽糖、牛乳や母乳などに含まれる乳糖があげられます。

多糖類は複数の糖類が結合したものになりますので、分解や吸収に時間を要する為、比較的血糖値の上昇は緩やかです。
いわゆる「糖類オフ/ゼロ」は前述した単糖類や二糖類を制限し、糖質として多糖類や少糖類のみを含んだものを指します。
糖類を含まない事で血糖値の乱高下を抑制し、身体に負担のかかりにくい形で糖質を摂取することが出来るメリットがあります。🤗
代表的な多糖類としては、穀類などに含まれるデンプン、そのデンプンを加水分解して作られるデキストリン、レバーなどに含まれるグリコーゲンがあげられます。

また「糖オフ/ゼロ」は、多糖類や少糖類も含めたすべての糖質量を制限したものを指すため、炭水化物としてのカロリーを有しません。

腸内環境には欠かせない「食物繊維」について

人間の消化酵素で消化されない多糖類を食物繊維と呼び、不溶性食物繊維水溶性食物繊維の2種類が存在します。

不溶性食物繊維は豆類や穀類、キノコ類に多く含まれ、水分を吸収して膨らみ便のカサを増し、腸を刺激することで便通を改善します。💧
水溶性食物繊維はネバネバとした粘性を持ち、食事成分の消化吸収を緩やかにするほか、血糖値の上昇やインスリンの過剰分泌を抑える働きがあります。

これら2つの食物繊維は不溶性2:水溶性1の割合で、男性は21g以上、女性は18g以上を摂取することが理想とされています。

炭水化物の上手な摂り方とは?

厚生労働省は、1日の総摂取カロリーの約58%を、糖質を含む炭水化物から摂取するのが理想であるとしています
文頭にも書いた通り、炭水化物そのものは人間にとって必要不可欠な栄養素であるため十分量の摂取が必要です。
ここで注意すべきは、その摂取の仕方にあります。🛑

まず注意すべきなのは、一度の食事で摂取する量です。
例えば1日の糖質の摂取目標量が300gなのであれば、1食の糖質量を100g未満に抑え、3食以上に分けて摂取するのが良いでしょう。
これは血糖値の上昇によるインスリンの過剰分泌や、糖質の過剰摂取による余剰分の中性脂肪への変換を防ぐ為です。
一方で、運動やトレーニングの前中後は身体が栄養を必要としているタイミングです。🏋️
このタイミングで糖質を積極的に摂取し、就寝前などは糖質量を抑えるとより一層ボディメイクには効果的です。

またもう1つ念頭に置くべきなのは、大量の脂質との同時摂取を避けることです。
ここでは糖質を「タンパク質や脂肪を、筋肉や体脂肪に送る為の燃料」として考えます。💭
糖質とタンパク質を同時に摂った場合、筋肉の合成に必要なタンパク質が糖質を燃料として速やかに供給されます。
しかし糖質と大量の脂質を同時に摂った場合、糖質が燃料となり脂質が体脂肪へと変換されやすくなってしまうのです。😱


適切な量を、タイミング良く摂取することでボディメイクに大きなメリットをもたらす炭水化物。
その特徴を理解し、効率よく身体作りに取り組んでいきましょう!💪

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