「火事場の馬鹿力」というものがありますが、実はこれにはちゃんとした科学的な根拠があります。📝
簡単に言うと、生命の危機に直面すると脳のリミッターが解除され、身体が本来持っているパワーを発揮できる…という話。
というのも実は筋肉にはそれに付随する自らの腱や骨を破壊してしまうほどのパワーがあり、この脳のリミッターで普段はそれを制御しているのです。🧠
この本来持ち合わせているパワーの限界を生理的限界と呼び、それが脳の制御下で発揮し得るパワーを心理的限界と呼びます。💡
この心理的限界というのはトレーニング経験者でも生理的限界のおよそ7割でしかないと言われています。
筋力トレーニングを積み重ねたパワーリフティング等の選手でも9割程度と言われていますね。🏋️♀️
なぜこの話を冒頭にしたかというと、それは今回のテーマである「本当に限界まで追い込んだトレーニングが出来ているか?」に繋がるからです。
とくに筋力向上や筋肥大を目的としたトレーニングにおいては、この限界まで追い込むという点が非常に重要になってきます。
ここで言う限界は生理的限界には及ばないものの、それに可能な限り近い心理的限界を指しています。
この閾値とも言える心理的限界の値をいかに成長させていくかが、筋肉の成長とつながると言っても過言ではありません。
ただ同時に、多くのトップボディビルダーやアスリートがこれを求める過程の中で、筋断裂のような大きな怪我の経験をしているのも事実です。😱
その限界、本当に限界ですか?
では「怪我をしろ」というのか?と言えば断じてそんなことはありません。
私達としては会員の皆様には安全かつ健康的なトレーニングをして頂きたいと思っております。😤
しかしながら、そうしたトラブルを恐れるあまり、心理的限界のはるか手前で辞めてしまうトレーニングはとても勿体無いと思うのです。😭
当然の事ながら誤った器具の使い方やフォームは怪我や故障を招いてしまうのでするべきではありません。❌
ですが正しいトレーニングを行っている中であれば、そこに求められる自らのパフォーマンスに積極的、且つ貪欲であることは良いと考えています。
プロのアスリートでさえ生理的限界までの力を発揮することは出来ません。
ましてや私たちが普通にトレーニングをしている中で、それが身体をも破壊し得るパワーを発揮してしまう…なんてことはまずありえないでしょう。💨
特にトレーニング初心者のうちの心理的限界は、生理的限界の5割程度と言われています。
まずはこの限界をいかにして伸ばしていくかに着目してトレーニングを行うのが良いでしょう。
「失敗」を成し遂げろ! 限界突破の心得
では具体的にどのようにして心理的限界を伸ばしていけば良いのでしょうか?
これは回数や重量といった数字を伸ばしていくと言った方法はもちろんのこと、その取り組み方も重要になってきます。
中でも大事なのは、「失敗を成功させる」ということです。😲
例えば10回挙上するのが限界の重量であれば10回で終えるのではなく、11回目をトライするということです。
ベンチプレスであれば潰れるのが分かっていてバーベルを降ろせるか、スクワットなら次は立ち上がれないのを分かっていてしゃがめるか。
これは「11」という回数には失敗していてると言えますが、「10.2」や「10.4」といった細かい回数を成功させているとも言えるのです。🤗
この積み重ねが非常に取り組み方の姿勢として大事なポイントとなってきます。
そして次に大事なのが「成功をイメージする」ということです。🙄
先ほどの例でいえば11回目にトライする際に、「きっと上げる事が出来る」「まだ1回は余裕でこなせる」というイメージを持つことです。
実際にポジティヴな言葉とネガティヴな言葉のそれぞれを掛け続けた後でパフォーマンスに影響があるかの差をみた実験があります。
結果としてポジティヴな言葉を掛けられた被験者はそうでないものに比べ、パフォーマンスが上昇したという報告があります。✨
またアスリートが試技などの前に行うルーティンと呼ばれる行動にも似たような意味合いがあります。
この2点を意識してトレーニングを行う事で、実際に筋肉を成長させながら、心理的限界を着実に向上させていくことができるでしょう。🧐
「無理は禁物」といいますし大事な心得ではありますが、初めの内はその「無理」を心理的限界のはるか手前に設定している場合がほとんどです。
一度自分の限界を疑ってトレーニングをしてみると、いままで気づくことが出来なかった自分の秘めたポテンシャルに驚かされるかもしれませんよ!👍